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2018/08/27ブログ

少年が何気なく言った「ガパオライス」で色々なことに気付かされた

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毎月最終月曜日の静岡新聞夕刊に連載しています【味わう旬の魚】コーナー、8月は本日の27日が掲載日です。

 

 

今月は生鮭鮭を使って

【ガパオライス】を紹介しております。

 

このガパオライスにした経緯がありまして、今日はその話を。

数ヶ月前、タイでサッカー少年達が洞窟の中に閉じ込められた事故がありましたよね。

その時救出された子供達に何を食べたいか?と質問したテレビをたまたま見ました。するとマイクを向けられた子供が「お母さんの作ったガパオライスが食べたい」こう答えていたんです。

 

日本ではタイ料理店でしか食べれない味が、タイでは家庭料理の定番であり、子供が食べたい!と即答するほど馴染みのあるもの。何も食べれなかった洞窟の中から出てきた時に食べたいと答えた料理。

 

日本ではひき肉を使って作られるものが多いガパオライスですが、調べたら「魚や肉」と書かれていました。

 

💡これは新聞レシピで紹介できる!💡

 

ニュースを見ていてピキーンときたわけです。魚料理が必須テーマですから。

そして、担当記者さんにこのありのままをお伝えし、採用して頂きました。

 

ここでレシピ作りのプロとして、某レシピサイトや料理自慢の方々とは違う部分をちょっとだけご紹介。

 

私達フードコーディネーター というのは、美味しいレシピを紹介するのは当たり前なのですが、作りやすさやこの料理のポイントも考えてレシピ工程を構成します。(企業サイトにおいてはその商品を使うメリットなども含めるケースも多い)

 

なぜこの工程が必要なのか

なぜこの手間を掛けるのか又は省いても良いのか

なぜこの食材なのか

 

などなど、沢山の「なぜ」をさりげなくレシピ内に記載して、皆さんの潜在意識のイメージに伝えているのです。

 

先程述べましたが、子供がお母さんの作ったガパオライスが食べたい!こう言うほどタイでは定番の料理です。

日本の家庭料理に置き換えるのなら「チャーハン」とにでもなるのかもしれません。

 

では、その当たり前のように繰り返し作っているチャーハンが、より美味しく作れ、いつもの作り方にちょっとした工夫だけで作る負担も省け、家族から美味しい!と言われ、何かあった時に求められる代表の料理になる。これって嬉しくないですか??

大げさかもしれませんが

「私、間違ってなかったんだ!」

そんな自信につながるのではないでしょうか。

冷蔵庫にあったあれとこれを炒めて○○と●●で味付けしてみた!!このようなアレンジレシピは、ある意味創作料理ですから相手のその料理を食べた経験値が少ないので美味しいか美味しくないかのジャッジだけ。分野的には楽なものだと思ってます。(日常の料理にはこれはこれでとても大事です)

でも…でも…

同じものが次も作れるか?となると少しずつ変わっていくもので、1回目のインパクトより薄れていったり不安定な評価となるもの。

その不安定から逃げるために創作料理を追い求めるのが日々の料理なのかもしれません。

 

もう一度言います。

当たり前のように作っている何気ない料理が美味しいと言われること。

これ嬉しくないですか??

これが家庭料理の本当の立ち位置だと思うのです。

 

閉じ込められた洞窟から救出されて、普段食べてるガパオライスが食べたいだなんて、十分頑張ったんだからもっとご馳走を用意してあげるのに…

 

という、安堵した家族の気持ちもあるかもしれません。

でも定番料理を食べたい!と言う。

その食歴を作ってきたお母さん!お父さん!おじいちゃん!おばあちゃん!偉い!!!

あのニュースを見て、私はそう思いました。

 

皆さんの家庭で家族から、友人から

「あの時食べたアレ食べたいなー」

そんな会話が増えることを願いつつ、私は料理の作り方を伝える仕事を続けています。

 

今日の静岡新聞夕刊に掲載されているガパオライスは、改めてそのような思いを込めて紹介したレシピです。

 

お時間のある方、ぜひ作ってみてくださいね^ ^

 

ちなみに、副菜では野菜高騰の中、乾物野菜で作れるスープをご紹介しております。

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